青空文庫ビューアー

愛の詩集

愛の詩集

萩原 朔太郎

ちちのみの父を負ふもの

ひとのみの肉と骨とを負ふもの

きみはゆくゆく涙をながし

そのあつき氷を踏み

夜明けむとするふるさとに

あらゆるものを血まみれにする

萩原朔太郎