青空文庫ビューアー

うもれ木

うもれ木

田辺 竜子

一葉女史いちえふぢよしはおのれとおな園生そのふにありてはぎつゆにおほしたてられし下葉したはなりはぎ中島なかじまつねにいにしへぶりのしなたかきををしへさとしたまへれど性來せいらいのすきこゝろによのみゝちかくぞく今樣いまやう情態じやうたいをうつさばやのこゝろあつく去年こぞより武藏野むさしのはあれどにげみづのそこはかとなくかくろひてさのみしるひともなかりしを、今度こたび一部いちぶふみとしておづさにのぼせ、おほやけひやうをもこひて、なほ此後こののちもこれにつくさんのれうにせまほしとておのれにそのよしはしかきしてよとこはれぬかゝるかたこゝろふかうものしたまへるをつねにしたひむつべるともにしあればことにうれしくてなほつがののいやつぎ/\にたゆみなく千枝ちえ八千枝やちえにしげりて木高こたかきかげとなりたまはんことをかつはしゆくしてたゝ一言ひとこと

田邊たつ子識