青空文庫ビューアー

最後の手紙

最後の手紙

仲村 渠

氷になつて

午后一時 A広場のまんなかで消えてしまう。

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贈つてもらつた独逸製の目醒し時計の中に隠れるから

燈台の尖へあがつていつて

海の方へ力いつぱい抛つてくれたまへ。

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太平洋のまんなかには、ちツちやくて綺麗な魚はゐないだらうか

かならず僕を喰べてほしい、豆になつて跳びこむから。

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せツちやん。

君は僕のいふことを聞いてはくれぬ故、僕は以上三ツのいづれかを実行します。では、達者でね。さよなら。