青空文庫ビューアー

森川 義信

風船にひつぱられて 小鳥は中空たかくのぼつていつた

風船はくるめく日傘をまはし あたたかな銀の雨を降らした

小鳥はむしやうにうれしくなり 力いつぱいそのすずを鳴らした

それにしても風船にのれない重たい心――ぼくは丘のクツサンの中でじたばたする

あばらに生えた青麦の芽をむしりながら