青空文庫ビューアー

はめつ

はめつ

渡久山 水鳴

銅色あかがねの工夫等は

「くわつと」輝く夏の日を

背中にうけつ十数人

えいや声してほそ長な

轆轤ろくろにかけし石砕器

高くおとせば、水煙――

四方に雨ふり――魚死せり。

見よまたかなた住吉の

岩にひそます、恐ろしき、

ダイナマイトの導源に

えうの火つとふ荒男――

見る、見る、岩は砕かれて

自然の富もほろびゆく。

いざひとめぐりやすまんと

木蔭につどひ仰向きに

身を横たふる荒男ども。

滅びゆきたる数々に

代ふべき石にいたづらに

入江に高くうづかれて

人は夕にあこがれぬ。