青空文庫ビューアー

城山城趾にて

城山城趾にて

桜間 中庸

頬にしぶく氷雨忘れて一時を敗軍の士の心しのびぬ

かなしさは落城のあと冬たけて御所ヶ丸山さびしくそびゆ

武士ものゝふの魂とむらふや音たてゝ枯草山にひたしぶくあめ

とけ殘る雪まだらなる谷あひに炭燒く煙低く流れぬ