青空文庫ビューアー

散髪屋の夜

散髪屋の夜

桜間 中庸

さんぱつやの 窓の月は

くさい髮の にほひがする

みゝずが 細々と泪の音をたてゝゐる

そんなに月がかなしいのかい

痩せきつた 俺のからだに

夏が 夏が

しんみりと重たい