青空文庫ビューアー

萩原 朔太郎

みどりをつらぬきはしる蛇、

瀬川ながれをはやみゆき、

ゆめと流れて瀧はおつ、

たうたうたる瀧の水音、

なみさえ、

主も遠きより視たまへば、

しろがねの十字をかけまつる、

我しもひとり瀧水の、

若葉に靴を泳がして、

念願せちになんだたる、

念願せちになんだたる。