青空文庫ビューアー

病中幻想

病中幻想

宮沢 賢治

罪はいまやまひにかはり

たよりなくわれは騰りて

野のそらにひとりまどろむ

太虚ひかりてはてしなく

身は水素より軽ければ

また耕さんすべもなし

せめてはかしこ黒と白

立ち並びたる積雲を

雨と崩して堕ちなんを