青空文庫ビューアー

〔昤々としてひかれるは〕

〔昤々としてひかれるは〕

宮沢 賢治

昤々としてひかれるは

硫黄ヶ岳の尾根の雪

雲灰白に亙せるは

鳥ヶ森また駒頭山

焼き枕木を負ひ行きて

水路に橋をなさんとや

雪の荒野のたゞなかを

小刻みに行く人のあり