〔ゆがみつゝ月は出で〕宮沢 賢治ゆがみつゝ月は出で うすぐもは淡くにほへり 汽車のおとはかなく 恋ごゝろ風のふくらし ペンのさやうしなはれ 山の稜白くひかれり 汽車の音はるけく なみだゆゑ松いとくろし かれ草はさやぎて わが手帳たゞほのかなり