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怪談牡丹灯籠

怪談牡丹灯籠

総生 寛

孔子は恠力乱神かいりょくらんしんを語らずといい給えども左伝さでんには多く怪異の事をせたり又中庸ちゅうように国家まさおこらんとすれば禎祥ていしょう有り国家まさほろびんとすれば妖孽ようげつありと云うを見れば世の中には不可思議無量の事なしと言いがたこと仏家ぶっかの書には奇異の事をいだこれ方便ほうべんとなし神通じんつうとなして衆生しゅじょう済度さいどのりとせりの篇に説く所の怪事もまた凡夫ぼんぷの迷いを示して凡夫の迷いを去り正しき道に入らしむるのしおりとするめなれば事の虚実はまれかくまれ作者の心を用うる所の深きを知るべし

古道人