青空文庫ビューアー

輪まはし

輪まはし

新美 南吉

ついぢの

椿の花のした、

ここから

輪まはし

  かけてつた。

木ぎれで

ひいた横の線、

ここから

からから

  かけてつた。

帽子に

椿の花插して、

ぬくとい

垣根に

  そつてつた。

ついぢに

もたれてあつち見て、

あの子が

ひとり

  まつてゐる。