青空文庫ビューアー

つかれ

つかれ

漢那 浪笛

淋しき夜の音づれ、

つかれし眼にうつり

わなゝき震ふ心は、たゆむ隙なく、

あるかなきかの影にも似たれ。

青める星のそらより、

涙ににじむふしを、地になげかわす、

そはわれに、

耳そばだてゝ聞けとや…………

つかれし心に、何をかきかむ、

願ふは、眼の光をとざし。

淋しき夜の音づれ――

闇のかほりを、すはむと思ふ。